前回からの続きです。
じっちゃまこと広瀬隆雄さんのYouTubeで話していた内容を要約しています。
今回はじっちゃまが投げ銭で寄せられた質問に答えているパートです。
前回同様あくまで個人の見解ですので投資は自己責任です。(広瀬さんは自己責任という言葉は嫌いだそうですが😂)
ポートフォリオにおける債権の重要性について
・50歳以上であれば債券を組み込んでも良いと思う。
・ハイテク株も割高だが債権もめちゃくちゃ割高。リターンも少ないのでポートフォリオにおける保険という意味でずっと持っておくのは無駄が大きいと思う 。
・相場急落局面で資金が債券に逃げ込むので債権が買われるという事はあると思う。そういう使い方はできる。
・僕だったら株のポジションを下げてキャッシュのポジションを増やす。それで十分では。
指数について。常に確認しておくべき指数はありますか?
・一つは米国10年債利回り。毎朝チェックしている。
・これが毎日上がっていくようならGAFAとかハイテク株が売られやすい。気を付ける必要がある。長期金利が低位安定しているのがいい。
・もう一つはドル円。円高になった場合、投資家が全般的にリスクに対して過敏症になってるという(リスクオフ)指標にしている。
持ち株のセクターを変える事によって機会損失をした
そういうリスクとは常に背中合わせ。僕はそんなに頻繁にセクター変更をしない。5年単位くらいが多い。
上昇トレンド中のチャートでも移動平均線にタッチしないといけないのか?
そんなことはない。移動平均線にタッチしたら売るという事を義務づけてる人はいるので50日、200日移動平均線を気にしている。
ファストリー、50日移動平均線にタッチしましたがプレマーケットは良さそうです。売却を考慮に入れるべきか?
そうでもないと思う。ファストリーは横ばいのチャート。
71.39を割り込んだら売り。50日移動平均線を超えられるか2,3日様子見て確認して。超えれば良いチャート。
もし反落して71.39を下回ったら僕だったら損切りする。
テスラをボトムフィッシングしない理由を教えてください。
バリュエーションが割高だから。でも決算はしくじってないので、主義から言うとホールド。
少しのミスも許されないような経営をしている。工場の立ち上げに問題があるというだけで株価半値になるかも。全速力で突っ走っている会社。
テスラに関する昨日のニュースについて
ライバル会社の二コラが GMと組んでバジャーというピックアップトラックを出す。テスラは将来はサイバートラックを発売するのでピックアップトラック市場で競合することになる。
なぜこれが重要なディールかというと、
1.ピックアップトラックというカテゴリーは馬鹿でかい儲かるカテゴリー。
GMとかフォードの利益のほぼ100%はトラックで、乗用車の方は儲からない。
もしテスラがシャットアウトされると株価下がる。テスラのトラック・プロジェクトは絶対成功させなきゃいけない。
2.サイバートラックは既存の顧客に対して人気がない?既存の顧客の購入性向は?
都会の人たちはかっこいいと好感されたが、大部分のアメリカ人はそういう風に考えていない。
だから二コラのバジャー、ローズタウンモーターズのエンデュランスのほうが既存のファンには受け入れられやすい。
また、ピックアップトラックの販売にはディーラー網が重要。上記のような消費者は保守的なので地元のディーラーから買いたいという気持ちがある。
二コラがGMと組んでGMのディーラーシップで売るというのはすごい参入障壁になる、衝撃的なニュースだった。
3.カーボンクレジットの問題。
クリーンエネルギーに社会全体として移行していきたいという趣旨で、排ガスを出してる車を売ってる会社はペナルティとしてカーボンクレジットをグリーンな会社から買いなさいというルールがある。
テスラはEVを売っているのでカーボンクレジットを取得できる。それをGMなどに売っている。GMはそれがないとトラックを売れない。利益の移転があった。
これは先週のSP500にテスラが採用されなかった話にも通じる。(先週の記事はこちら)
GMは二コラのEVを組み立てるのでカーボンクレジットを手にすることができる。テスラの売り上げが下がり、大きな売り先がなくなる。
VIRとモデルナの現在の見解を教えてください。
VIRはモノクローナル抗体を使った治療薬の臨床試験を開始した。ニュース待ちの状態。
モデルナの株が昨日下がった理由はSVBリーリンク証券がモデルナをダウングレードしたから。
バイオンテックとモデルナの臨床試験の進捗状況はバイオンテックの方が早い。マーケットシェア奪われるんじゃないかという事。しかし間違ってると思う。
臨床試験で2週間くらい遅れているが最終的にモデルナが後れを取るか分からない。そのアナリストは全部のワクチンが承認される前提で話している。
現実は次々にワクチンが失敗するかも。1社ライバルが消えたら絶大な影響を受ける。
ドラフトキング、EPS前回より低かったが株価上がっていたなぜか?
新型コロナでプロスポーツが全部中止されてた。良い決算出せるわけがない。今は特殊な状況。しかしプロスポーツだんだん再開している。
ドラフトキングはスポーツベッティング会社なので環境は急改善している。
今は、地方政府の財政がボロボロで税収が落ちてる。いまムニューシン財務長官が干されて追加支援策に合意できない状況。地方財政が破綻しそうなムード。
税収増やすために公営ギャンブルやりたい、というフォローの風が吹いてる。公営ギャンブルやる地方が増えてくる。
GMと二コラが本気でピックアップトラック作ったらテスラは勝てないのでは?
そのリスクはある。
テスラがロードスター開発した時はすべての消費者からそっぽ向かれるを前提にしてめっちゃくちゃかっこいいものを作った。
既存のマーケットは無視していた。サイバートラックもそう。
しかしピックアップトラックのオーナーは非常に保守的。ブランド愛が強い。
二コラはバジャーをGMのブランドファミリーに入れる。GMのディーラーに売ってもらう。この力は大きい。
長期金利また下がったなぜか?
みんながリスク回避して安全な再建に逃げ込んだから。
長期金利が上がってたら一番悪いシナリオ。そして今は一番悪いシナリオではない。
ディズニーやデルタ買いました方が良いか?
9月、10月の相場は甘く見ない方が良いと過去に言及した。
今荒れが来ている。気持ちが耐えられないと思うなら別のセクターに移っても良いと思う。そうでもない人はホールドで良いのでは。
最近のサブスク系ビジネスには従来の分析はフィットしないのではと感じる。ハイテク企業向けノンギャープについて勉強する良書はないですか?
サブスクリプション 「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル
―著者ティエン・ツォ
後半部分にSAAS企業の会計はどう考えればよいのか新しい重要な指標に関する記述がある。良い本です。
サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル
追加支援策を諦め、共和党は上院で木曜に緊急案として0.5兆ドルの支援策を、採決にかけるようです。法案の可否がマーケットに与える影響は?
もし可決されたら市場は暴落すると思う。共和党が0.5兆ドル、民主党は3.5兆ドル。その中間が落としどころと思っている。
下限で決まったら市場は嫌気すると思う。しかし メインシナリオとしては 何も決まらないと思う。
金利の高低は10年債でみることを学びましたが、景気の強弱はどの数字に日々注目すればよいでしょうか?
GDPはすべてを表してない。支援金などはGDPは補足されてない。
GDP下がってるのに市場は上がってるというちぐはぐはその辺からきている。1つの指標をみて決めるのは難しい。
ハイテク株の逃げ先として、分配金を狙った高配当株やREITへの投資は不利でしょうか?
高配当株はリスク多いと思っている。感心しない。もっと感心しないのは日本の株主優待。
高配当株はめちゃくちゃ過大評価されている。ダメな会社がほとんど。
低金利が持続的だということでポートフォリオへ不動産関係もしくは銘柄を加えるのは意味がありませんか?
不動産オーナーはいま家賃取れてないのでは。家賃支払いを猶予されている。不動産株にとって良い環境ではない。
アップルとテスラの株式分割について、ウィリアムオニールの本によると、株式分割が売り(天井)のサインであると書いてあり、しばらく様子見しようと思うのですが、この考えについてどう思いますか?
天井の局面では株式分割が行われるという事では。アップルやテスラが株式分割した時、安い価格でしか買えない人たちが群がった。
そういう株は危ないという事もあり下がった。ファンダメンタルズも決算も良かったにもかかわらず。
ブルマーケットは上がれば上がるほど良い。モメンタム投資の基本だが、引かれ腰の弱い人たちが多い時は危険。
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